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季節(トキ)の硲で…

小さな庭を眺めながら 徒然なるままの独り言…しばしおつきあいいただければ幸いです

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Je suis heureux d'être né avec votre fille.











常春の町も寒のさなか
張りつめた空気が
しん…と冷える毎日が続いています
この冬はことさらに寒さが厳しくて
朝 干したタオルが
気づいたら凍っていたりします


(わたしの住んでいる辺りでは珍しいの)


先日 父が逝ってしまいました
12月半ば 風邪をひいてから
寝たり起きたり…のひと月を過ごしましたが
おそらくは自分なりに
最期を感じていたのでしょう
穏やかで暢気な父らしく
さほど苦しむこともなく
総てを受け入れるように


家族みんなが見守る中
静かな旅立ちでした


3年前 食道癌を告知され
手術を受け 抗がん剤治療を続けたものの
転移が見つかり 余命半年の宣告
でも それから2年近く
家族の要としてわたし達を見守ってくれました


旅立つ前日 家族ひとりひとりを
順番に傍らに呼んだ父は
ゆっくりと 話をしてくれました


わたしは ね
『お嬢の親父でいられて ほんとうに幸せだったよ』
…って 抱きしめてもらいました
痩せてしまった腕は けれど
とてもとても温かかった


息をひきとる少し前 兄が
「向こうには亮がいるからさ
つもる話がいっぱい出来るよ」
そう言った時
父は いたずらっ子のように笑って


「話の前に一発ぶん殴る」って言ったの


親より先に逝くなんて
何より許し難い親不孝なんだから
何はともあれぶん殴る…って


それから わたしに向かって
「よく頑張った」って微笑ったの
「お嬢に見送ってもらえていい往生だ」


そんなふうに
息をひきとるほんの10分前まで
わたし達といつものように
言葉をかわしながら


眠るように 静かに
最期の その瞬間を
父は 越えてゆきました


不思議と 涙は出ませんでした
何故なんだろ…
親が逝ってしまうのは
もちろんかなしいことなのだけれど


父に 逆縁の不幸を見せずにすんだことに
わたし ほんとうに ほっとしたの


父を送って ふた七日が過ぎました
まだ ぼんやりとした毎日を過ごしています
父の葬儀の前後は 春のように暖かな日が続き
母は「お父さん陽気だ」なんて笑ってたけど
ここしばらく 寒くて冷たくて
痛いような毎日です


わたし達の陽だまりだった父が
もういないんだ って
続く寒さに実感する…そんな毎日です


でも どんなに寒くたって
もう 春は芽吹こうとしているの
陽射しに咲く白梅の薫りに
寒さの向こうにある春への道が
見えるような気がします


お父さん


わたしも ね
あなたの娘でいられて
ほんとうに ほんとうに
しあわせだったよ
























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 あなたへ…

- 2 Comments

まっさ  

そういう風に言われるために生きていきたい

タイトル、胸に響きます。
「あなたの娘に生まれて良かった」。


本文を読み進め、悲しい気持ちになるかと思いきや、不思議とそういう負の感情は持ちませんでした。
むしろ、お父さん!娘さんにこんな風に最期を締め括ってもらえて幸せじゃん!
勝ち組じゃん!と。
ちょっと羨ましくさえ思いました。


最期、愛したお子さんとお別れするのは辛い気持ちもあっただろうけど、でもこのお父さんのようにお子さんに見守られ、むしろ「安心して逝ってくれ」と背中を押されて旅立つことができるのって、この上ない幸せだと思います。
きっと未練はなかったんだろうなぁ。

夜中にひっそりとこの書き込みしています。
隣でいつものように長女がスヤスヤと眠っています。
いつか僕も娘たちと別れなきゃいけない時がくるでしょう。
僕の場合はまだまだ未練が多いのでまだ離れるわけにはいきませんが、もし将来「その時」が来たら、「あなたの娘でよかった」、そういう風に言われるために今のうちから頑張って生きていきたいと思います。


もう一つ驚いたのは、もう春の兆しが見えているということ。
いつも思うけど清水は安定して「常春」ですよね。
こちらは先日のドカ雪がまだ残っているし、節分過ぎた頃にまた強烈な寒波が来るなんて言われているし、まだまだ気が抜けないです。
北陸と清水で、今が一番「季節の差」を感じる時ですかね。
今年もまた、春めいていく清水を指を咥えながら眺める、そんな時期がやってまいりました(笑)。

2018/02/01 (Thu) 01:28 | EDIT | REPLY |   

みぃ  

Re: まっささん


まっささん…何よりもまず、ありがとうございます。
大好きな父のことをそんなふうに感じてくださって、ほんとうにうれしいです。
わたし自身はあまりいい娘ではなかったから…それでも、まるごとそのまんまのわたしを受け止めてくれる父でした。
背が高くて、背中が広くて、掌が大きかったなぁ…子供の頃は父の膝がわたしの指定席だった。
広くてあったかくて、海と煙草の匂いがしました。
思い出を語り出せばきりがないほど、いくつもの季節を一緒に過ごしました。

母は、小春日和みたいな暖かな日を『お父さん日和』って言います。

多分、哀しくなるのはこれからなんだろうなぁ…って思います。今はまだ、感情が現実に追いつかない感じ。
ただ、父との思い出はみんな、心がほっこりと温まるものばかりで、泣きながら…でも、笑うんだろうな。

さて。
実は、今年は清水も寒いんです。
明日は立春だというのに、まだ野の花が咲きません…オオイヌノフグリやホトケノザ、例年ならもう咲いてるのに。
今朝は霙が降って、そんなに遠くない山が雪化粧してました。
でも、連日ニュースで報じられる北陸や東北の様子と比べたら、やっぱり清水は常春なんだと思います。
蠟梅と梅が風に香って、清水港の公園では土肥桜が咲き始めました。
しばらくの間、常春の町の春自慢で暖まってください。
北陸はいつにも増して厳しそうですが、まっささんもご家族もご自愛くださいね。



2018/02/03 (Sat) 00:43 | REPLY |   

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